伊那の村から

4月初め、東京多摩の満開の桜を後に、咲き始めの長野県上伊那郡中川村を訪れた。・・・4月半ば、すっかり散ってしまった多摩の桜を後に、満開の中川村と隣の下伊那郡大鹿村を訪れた。

ベーシック・インカムで過疎地振興を!と発信してきた多忙な中川村村長さんとは、このたびはいずれも会えずじまいだったが、農家民宿や温泉宿に泊まって、宿の主人やその家人、友人たちとたくさん話をした。

「毎月1万円でもいいよ。いや、5千円でもいい。とにかく、毎月決まって現金が入ってくるっていうのはいい。とりあえずためておいて、何か面白いことに使おう、っていうことになるな。・・・村はずっとおもしろくなるよ。それは。」

いわゆるIターンの村への移住者たちと組んで、いろいろおもしろい活動をやっている村出身の農家民宿の主人ならではの感想。大乗り気でいろいろな人と合わせてくれた。・・・なんだか、村人の間から、そんな政策導入を求める動きが出てきそうなほど。

もちろん、村の財政は、そんなに甘くはないのだが、「とりあえず5000円ならなんとかならないかな。」と村議さん。・・・使い道の縛りがあるいろんな予算をかき集めて、過疎対策のコミュニティ振興政策としては世界初の試み、となれば、大義名分も立つかな、とも。

なんだか、おもしろくなってきた。

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イランとモンゴル

『イランの羊飼い』

3月に入ってすぐにイランへ。そして、下旬にはモンゴルへ行って、昨日日本へ。

グローバルなベーシック・インカム政策の実現への第一歩になるかもしれない、これら両国で2010年に導入された、全国民向けの無条件な現金移転政策のことを調べるためだ。

導入のきっかけは、どちらの国でも、次の三つ。第一に、政治的な2大勢力のぶつかりあいの中で、得票のための人気取り競争。第二に、イランは石油、モンゴルは石炭と銅という鉱物資源輸出で潤う財政。第三に、貧困層に配慮した自由経済政策をやれというIMFや世界銀行の圧力。

両国とも資源輸出好調ということもあってインフレ気味で物価がどんどん上がっている。それは現金移転政策のせいと受け取られているばかりか、実際にそのお金で買えるものもどんどん目減りしていき、おまけに人気取りのための無駄遣い政策だという批判が内外から。

その結果、モンゴルでは資源輸出不調によって昨年廃止(現在は一六歳までに限定して実施)され、イランでは政権交代後に廃止が検討中(一定以上の所得の人を除外する方向)。

イランでは大学の研究者たちに、モンゴルではNGO関係者や政治家たちに、グローバル・ベーシック・インカムの理念と現金移転への世界的な流れの中で、これら両国政府が、独特な政治・経済状況の中で、偶然、導入することになった政策の歴史的意義を力説。

かなりわかってもらえた手ごたえはあったが、時すでに遅し。自分の国の貧困をなくし、本当の発展を求める情熱をもった多くの人々は、すでにこの「ばらまき政策」に反対して動いたあとだった。ベーシック・インカムはおろか、わずかな現金移転に対してさえも、それが人々を怠惰にする無駄遣いだという偏見は、恐ろしく強い。

ベーシック・インカム研究者の歴史的使命のようなものを強く感じる。
このサイトを読んでくれたあなたも、これまでの常識的な経済に関する発想の転換を迫るこの仕事に、ぜひ加わってほしいと思う。

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70億の星が輝く小宇宙

突然地球が真っ暗闇になって、70億の地球上の人間たちが、ひとりひとり、いろんなふうに輝きだしたとしよう。太陽を背にして、宇宙からそいつをながめてみれば、70億の星が輝く小宇宙のように見えるにちがいない。ミンダナオのジャングルで、闇夜の谷間を埋め尽くすような蛍の群舞を見たことがあるが、そんなふうかもしれない。地球上の全人類の基本的な生活費を無条件で保障しあうような国際基金を創るというアイデアに取りつかれるようになって以来、時おりそんなイメージが浮かぶ。・・・ながらく放置のままだったゼミのホームページとブログに替わって、新しくこれを送ります。何かのお役に立てば幸いです。

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